駅舎改修のまとめ

4月28日に臨時議会があった。そこで専決処分の承認を求める議案として「阿久根駅改修工事 請負変更契約締結」があった。

H25年度で工事が完了せず、その日の4月28日に完了検査を受けたのだが、消費税増税により3%増額となる内容だった。

スタートから度重なる変更変更で、はじめに駅舎の件を議会報告会で市民の方々に語った時は、「9700万円で駅舎がきれいになります。しかも、県知事の特別枠の補助金が7000万円もらえるので、実質は3000万円の市の負担で済むんですよー」と言って回った。

しかし、25年の8月に市長より、「工事面積を拡大し、駅舎を全面的に改修していいとの国交省の許可が出た」との事で、8434万円が増額された。

12月14日に白アリと雨ぐされによる被害が発見され、2260万円が増額された。議会での追及の中で西平市長は、「事前に確認して白アリ被害が見受けられなかったので、実施設計の中には白アリ調査は含まなかった」と言っているが、執行部の責任をはっきりと認めている。この時点で駅舎改修の総額が2億円を超えた。
「工事は止められないのでご理解下さい」との発言は、私にはかなり暴力的な響きに感じた。


そして、今回の消費税分3%を上乗せし総額2億1024万4721円となった。



駅舎の改修に関しては、突然市長側から始まった事業で、「おれんじ鉄道の支援を目的として、県知事から7000万円もの補助金もくる、おれんじ食堂列車等と連携しながら、阿久根駅をおれんじ鉄道の中核的な観光の拠点としたい。海外からの富裕層もターゲットにしている。」として、おれんじ鉄道の10周年に合わせて始まったのだが、スタートから多くの計画の甘さばかりが浮き彫りになってきた。


毎年2億円近い赤字を生み出す第3セクターおれんじ鉄道。市長は「その経営ノウハウには学ぶ事が多く、連携を取りたい」と言うが理解できない。現に今度のGWのスイーツ列車だったか朝食列車だったか、予約が少なくガラ空きだと先日おれんじ鉄道の関係者に聞いた。


白アリと雨ぐされの件などは、完全に市の調査ミスであり、西平市長自身の監督責任である事は明白。その責任を問うと、「駅ににぎわいを作る事で市民の方々には理解してもらいたい」と言われるが、市長自身の責任の取り方がそんなに甘いようでは職員はついてこないと思う。せめて「私自らの夏のボーナスは全てカットします!」と言うぐらいの言葉は聞きたい。

そもそも、駅舎の改修を言いだした時に頻繁に市長が言われていたのは、通常2分の1しか出ない県知事の特別枠の地域振興推進事業補助金が、阿久根市の分だけ事業費の4分の3出してもらえました」という内容を繰り返し聞いた。

であれば、結局2億1024万円もの改修費用がかかったわけだから、最初の事業計画で2億円で申請していれば1億5000万円の補助金があったと考えられる。何をバタバタと急ぐ必要があったのだろう。市民の負担だけが膨らんできた。もっと違った活性化の方法はあるだろう。

賛成多数でこの専決処分は承認された。